新川直司という漫画家

不定期執筆記事「○○という☓☓」シリーズ、5つ目です。「なんらかのジャンルにおいて尊敬しているレベルの「好き」の感情を抱いている人に対してその魅力を紹介する記事(テンプレート)」であり、これまでにこんなのを書いてました。ぜひともこちらも読んでみてくださいね。

今回は、書きそうで書いてなかったこのジャンルですが、この方をあげさせていただきました。
ど王道なところでいえばHUNTER×HUNTERの冨樫義博であったり、過去の記事からいえばナナマルサンバツの杉基イクラでは?と思われるところがあるのですが、これ!です。なぜこの方をリスペクトしたかは、続きからよろしくおねがいします。

 

 

私は生粋の漫画読みなんですが、漫画に求めていることは面白さは当然のうえで、どれだけの頻度で読めるか、とか、作品から感じる「圧」もあります。冨樫義博の作品はそりゃあ面白いのですが、密度を構成するためにどうしても時間を必要としているのか掲載頻度に難がありました。杉基イクラについては、「ナナマルサンバツ」があまりにも面白いのは諸手を挙げて語りたいのですが、それでも元々コミカライズを庭としていた漫画家であり、完全新作として掲載されているのは「ナナマルサンバツ」が最初。漫画「家」として評価するのは、次の作品が当たってからでないと尚早と考えています。
そこで、の新川直司。作者名でぴんと来ない方も「四月は君の嘘」や「さよならフットボール」「さよなら私のクラマー」の作者と言われればぴんと来る人はある程度いると思っています。

原作から作り上げた最初の作品は「さよならフットボール」であり、タイトル通りのサッカー漫画。次に公表されたのは「四月は君の嘘」。学生ピアニストとヴァイオリニストを軸とした青春マンガ。アニメ化と実写映画化がされ、世間的な有名度はこれが一際高いでしょう! 私もここでしっかりと新川直司という漫画家を認識し、おもしれえなあ! 甘酸っぺえなあ! と読み込みました。
現在連載中なのは「さよなら私のクラマー」。さよならフットボールの続編であり、サッカー漫画を改めて連載しています。大ヒット作以外では、こういうケースって結構珍しいと思うんですよね。それはもちろん、キャプテン翼とかドカベンとかそういう意味では決して無いやり方ではないのですが、さよならフットボールは2巻完結。経緯と展開を見るに決して打ち切りではないので、四月は君の嘘という「計算して売れる作品」で市場を一締めしてから、本当にやりたかったのであろうサッカー漫画を伸び伸びと描いているのでは、そういう印象を受けました。

三作ともすごい面白いのですが、この作家さんが一際飛び出た能力があるのでは、と感じた部分は「ライブ感」。現在連載しているさよなら私のクラマーにおいても、読み始めた当初は「さよならフットボールの主人公である恩田を軸とした、いわゆる2モノなのかな?」と思っていたのですが、そうじゃなかった。毎話毎話活躍するキャラクターが続々と入れ替わり、それは主人公のチームだけではなく、相手チームのキャラクターも同列で活躍してくる。
主人公とライバル、という構図ではなく、これはもうW主人公。そのうえサッカーなものだからイレブン同士……22人が躍動感を持って活躍しあうものだから、まさに「試合を見ているライブ感」なのです。(厳密に言えば控え選手が活躍のために飛び出てくるケースがあります。大乱戦ですね?)

そのうえで、この作家をリスペクトたらしめてるのは、台詞とモノローグの小気味よさ。過去の記事においても、

この作者(新川直司)の台詞回し、ほんと軽快で好きなんだ! 難しい言葉回しを使わず、しかしながら読み手の心にきっちり楔を打ち込んでくる展開と台詞。「四月は君の嘘」でも見事だと思っていたそれは、より作者が書きたかったであろうサッカー漫画でさらに色濃くなっている印象です。前作「さよならフットボール」を2巻で閉じ、それでもなおサッカー漫画を描くあたり、本当にサッカーが好きなんでしょうねえ。
2017.11.24 めたぽ的、2017年この漫画がスゴい! より)

と記しました。画像のような台詞とか、モノローグとか。明快で、かつ、軸が通ってる言葉回しで見ていて気持ちがいい。もちろん他の作者の作品にあるような文学的とか難解な言葉回しとかにも面白さと奥深さがあり、そういう漫画も好きなのですが、こってりした作品のあとには淡麗な作品をたしなみたいというか(?)、そういう心持ちのなかで新川直司作品は本当に美味しくいただけるのです。

自慢でもイキリでもなく、本当に私はサッカー漫画が読めなくて、「DAYS」とか「GIANT KILLING」はおろか、あの「キャプテン翼」すら合わねえ……って切り捨てているのでほとんど何も知らないレベルなんです。でも、さよなら私のクラマーは読めた。女子サッカーが舞台であれどもそういう女子女子した展開が軸ではなく、サッカー戦術をゴリゴリと説明なく入れてくるサッカーフリークにこそねじ込まれる漫画なので、横で戦術は勉強しつつ楽しんでいます。

もちろん、漫画家は他にも紹介したい、尊敬すべき人物はまだ数人いるので、これに関してはテーマかぶりで違う人をとりあげて書くかもしれません。次は何を書こうかな?

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