ドラゴンクエストライバルズはハースストーンの夢を見るか

先日、アプリカードゲーム「ドラゴンクエストライバルズ(以下、「DQライバルズ」といいます。)」のクローズドβテストが開始されました。対人カードゲームですからバランス調整は必須ですもんね。
ここでの対戦データと使用傾向より調整がなされるカードも多いのかなと思います。

結構ドラクエにアンテナ立ててる人にしかまだ広まっていない印象があるので、補足します。
語弊を恐れずというか、隠し立てのしようがない「ハースストーン型ゲーム」です。シャドウバースに続く、堂々とシステムの大枠を使ってきた国産ゲームです。
Cygames(シャドウバース)の成功から二匹目のドジョウを拾いに来ており、そんななんでもかんでも当たらないのではという猜疑心もあるのですが、見てて、「面白いんちゃうの……?」と思ったので紹介します。

 

「ヒーロー」「クラス」は『職業』。カード分類も王道をなぞっています

ハースストーンやシャドウバースでいうところのヒーロー・クラスになるところにあてがわれた要素は「職業」。「戦士」「魔法使い」「武闘家」「僧侶」「商人」「占い師」「魔剣士」から選べるとのことです。
なるほどいいところからチョイスしてきた! 名前から「物理」「魔法」「補助」「回復重視」「搦め手」感が明らかにわかりやすく、とっつきやすいですね。
毎ターン増える「MP」がマナ枠で、それをコストとしてカードをプレイしていきます。
「ユニット」「武器」はそのまんま使える単語。「特技」は他のゲームでいう「スペル」枠ですね。
こうなってくるともうぶっちゃけ、一切チュートリアルをプレイしなくても、デジタルカードゲームに慣れている人ならプレイできてしまいそうな気がします。

効果分類はわかりやすい! いさぎよい「召喚時」「死亡時」は一周回って好きです

場に出た時、破壊された時を示す単語は「召喚時」と「死亡時」。めちゃくちゃわかりやすい!
ハースストーンにおける「雄叫び」「断末魔」、シャドウバースの「ファンファーレ」「ラストワード」に比べたらとっつきやすさは段違いです。
一方それはスタイリッシュさを欠くという意見もありそうですが、元々ドラクエは「ホイミ」を筆頭とする他国言語ですらないオリジナルな単語と日本語名による特技(たいあたりやにおうだちetc)により成立しているゲームであることから、割と跳ね返せると思います。

後発ゲームはそうはいってもオリジナリティが必須。その点は……?

DTCGの筆頭であるハースストーンを後追いするからには、いくら「なぞる」ことを前提としてもオリジナリティルールを組み込む必要があります。そのまんますぎれば、美徳がありません。
DQライバルズに導入されたオリジナリティは、ユニットの前列後列制。前列と後列にモンスターを並べると、前列を排除しなければ後列を排除できず、縦に3体モンスターを並べると、フェイスを殴れないこととなっています。
「挑発」ルールの分解と再構築ですね。ハースストーンもなかなか配置が重要なゲームでしたが、これもなかなか悩ましく、戦略性を出すルールだと思います。
「ヒーローパワー」に準ずるところも、「テンション」がありますが、即時発動ではなく、毎ターンMPが余った際にテンションを溜める余地があり、テンションが3溜まったら撃てる固有能力です。いわゆるマナカーブにあえてのらない考え方もアリとなることから、既存のゲームではない考え方を求められるのは面白いです。

カードバランスは露骨にハースストーン寄り。それは言い換えれば「緻密」です。

ハースストーン型ということは大体求められるカード効果の性質がハースストーンと似ているわけです。登場カードの効果を見てみれば、MPコストはかなりハースストーンに寄せており、近いものや同じものを挙げると、

  • 「ホイミスライム」(MP2 0/3 ターン終了時、ダメージを受けているランダムな味方のHPを2回復)=「光の井戸」(2マナ 0/5 3回復)
  • 「封印の杖」(0マナ ユニット1体を封印する)=「沈黙」(効果同じ)
  • 「マッドフィンガー」(MP4 3/3 死亡時1/1のマドハンドを2体場に出す)=「蝕まれしオオカミ」(4マナ 3/3 1/1の蜘蛛を〜)(効果同じ)
  • 「マミー」(MP5 4/6 召喚時、ユニット1体を次のターン行動不能に)=「フロスト・エレメンタル」(6マナ 5/5)(雄叫び:ヒーローかユニオン1体を凍結する(効果同じ))
  • 「かげのきし」(MP5 5/5 ステルス)=「ストラングソーントラ」(5マナ 5/5 隠れ身)(厳密には違いますが、性質としては同じ)
  • 「ぱふぱふ」(MP3 全ての敵ユニットを次のターン行動不能に)=「フロストノヴァ」(効果同じ)

他にもありましたが、この辺で。いわゆるマナレシオ(コスト効率)を素直にハースストーンに寄せているので、バランスはお墨付き。この手の「倣った」カードでオーバーパワーとなるようなことがないことが確約されてますし、実にドラクエらしい効果のカードも多々見受けられました。

  • 「まじんぎり」(MP2 50%の確率でユニットに7ダメージを与える)

が、その筆頭。ほかにも「におうだち」とか「メタルボディ」とか、落とし込みを上手くできているなあと思いました。

一方、ちょっとゲームを「バトル」に構えすぎな感じがした演出がこってりかもしれない

カードゲームのバランスうんぬんより、引っかかったのは「演出」面でした。
「私のターン!」「俺のターン!」が飛び交うキャラクターエモート、またBGMは過去のDQの「戦闘曲」でした。これがちょっと濃すぎるかな、と感じたのです。
ハースストーン・シャドウバースともにキャラクターの発言は抑えめに、BGMもしっとりとしたものにしており、プレイヤーの考えを散らかさないような配慮がありました。
DQライバルズの対戦はそれらよりは、「カードゲームアニメ」寄りですかね。遊戯王とかヴァンガードとか、そういう系のように、なりきらせてガンガン戦わせる!という形の。
緻密なバランスが際立つだけに、方向が散らかっている印象を受け、あくまで個人的には演出を抑えてほしいかなという気持ちがあります。
音楽的には、戦闘よりよほど「洞窟」系音楽のほうが趣旨にあっているような気がしましたね?

流行るか流行らないかでいえば間違いなく流行るゲームと思います。
ドラクエの知名度うんぬんより、このゲームが生まれた趣旨は、アメリカでハースストーンが「WarcraftというRPGのキャラクターを用いて生まれた」趣旨を考えると、まさにそれの日本版ですからね。
シャドウバースも「神撃のバハムート」でその道をなぞってるといえど、より近いRPGという方向ではこちらに優位性があります。RPGが元々「戦闘」をベースにしていることから、使える資源はいっぱいありますしね。

クローズドβテストの参加には、私、漏れてしまったですが、正式版は絶対プレイしたいと思います。ハースストーン同様に、続けられるゲームになればいいなあ。

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コメント

  1. 匿名 より:

    細かいところですが、一応つっこみを入れると、マミーと効果が同じミニオンは、中立のプロスト・エレメンタルです。
    6/5/5
    雄叫び、ヒーローかミニオン一体を凍結させる。

  2. めたぽ より:

    >匿名さま
    ご指摘ありがとうございました。ちょっと使ってないカードなので、近似判断として見逃しておりました! 文章内訂正をさせていただきました。

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