池っち店長の「お店の作り方動画」は驚くべき業界への功績だ

池っち店長。本名「池田芳正」。カードゲーム業界において功罪両面で有名な人物です。
当ブログにおいても複数回取り上げており、基本的には私は、彼がやっていたことについて「ちょっとそれは違うのでは!?」と反論の立場で意見をしていたスタンスです。

しかし、つい先日からYouTubeにおいて展開されている「お店の作り方動画」。これはハッキリ言ってすごかった。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、にならないように、池っち店長というパーソナル(個人)でなく、その「行為」についての評価を考えるように意識していけば、この動画は非常に素晴らしいものであると感じました。
どういう動画なのか、どういった観点で良い評価を下されるべきなのか、そのあたりを記事にしたいと思います。

 

 

商売観点では有料コンサルティングレベルのさわりである

動画タイトルの通り、これら動画はカードゲーマーというより経営者志望を狙って「お店の作り方」を語っています。
そのさわりが驚いた。業界人としてまさかつまびらかにするとは思っていなかった「損益分岐点」を考慮した原価率についていきなり触れたからです。
商売をするにあたりそのバランスがネックになるのはどの業界においても同じです。もちろん、仕入れた値段以上で売れば黒字ですが、しかし、売れ残り割合・光熱費や人件費等の各種経費の存在を加味すればどこが損益分岐のラインになるのかっていうのは、商売上のノウハウで容易には公開したくないはずなんですよね。
しかしそれをざっと公開した。もちろん地域性やメイン商材とするゲームによって振れ幅はあるでしょうが、そこに大きな羅針盤をまず置いた事自体が、一社会人としては驚きでした。

経営者として必要な視点をどんどん公開している

はっきり言いまして、見てて何度も首肯していました。
業界としての店舗立ち上げの困難さへの考え方、立地、フランチャイズと垂直立ち上げの功罪等など。
それらを、仕事をしていれば当然の考えだろう? 何をドヤ顔で言っているの? と厳しい評価を下す方もいるとは思うのですが、それでも、そういった基本を入門編として噛み砕いたことは立派な功績だと思うのです。
思うに、ここまでの「経営者としての考え方」って、実際に経験して手痛い失敗をしてみたり、もしくはしっかりと金を払ってコンサルティングを受けたり税理士に関与してもらわないと中々得られないものだと感じます。
それが、タダなんですよ。痛いところをあえて突くのであれば、「ノウハウを安売りするんじゃねえ」というのが、多分同業者から出るんじゃないかなとみられますが、おそらく「こういった」ことにより店舗が増えることにより淘汰される同業者がいるとすれば、それはいずれ何もされなくても淘汰されると思います。
その意味では、池っち店長は傍目「良いこと」をしているように見えますが(実際していますが)、裏面としては狡猾な手法でもあります。市場の新陳代謝を強制的に促進し、「大手としての立場」を盤石にするのは手堅いやり方だなあとすら感心します。

実際信じていいのか? 嘘を仕込みにくているのではないか?

ネットの闇に触れれば触れるほど「タダより高いものはない」ことは身にしみて感じることでしょう。
だからこそ、これら動画で語っていることを鵜呑みにしていいのか?と猜疑心を持つ人がいることも理解できます。
私自身としては、これらで語られていること。参考にするべき度合いがかなり高いと断言します。
何度も過去の記事で言っていますが、私は税務畑で飯を食っています。しっかりと見ても、店舗立ち上げへのマクロ軸、損益計算の観点でのミクロ軸。見事なまでに入門編として噛み砕いて正確に語っているなあと称賛しています。
裏返すと、業界に飛び込もうとしている方! これら動画を見て「理解できない」「難しい」と感じるのであれば、絶対に経営者にならないほうがいい! サラリーマンになったほうがいいです!(切実)

経理畑・税務畑解説としても合格点です!

過去の記事(【編集・再構成】崖っぷち経理家めたぽ、カードゲームショップで会計を学ぶ。)において、「在庫は経費になりません」という、なかなか経理畑以外の方に飲み込みづらい観点の文章を書いたのですが、それらもしっかり触れており(【カードショップ】お店の作り方動画【その4】お店を作る時に避けては通れぬ数字の話!)、「法律上は資産」という解釈まで踏み込んでくれています。
また、シングルカードとパック販売の原価率の違いからのウエイトの置き方の考え方、経営学・商学で学ぶような考え方を実務へ落とし込む手法も語られることから、十分すぎるほど「講義解説」として耐えうるものでは……?と思いました。

正直に言いますが、私自身「池っち店長」としてのカードゲーム業界への啓蒙行為は意識が高いのかズレているのかマウント取りが下手なのか、理解が出来ず、ぶっちゃけていえば嫌いでした。
ただし、業界人「池田芳正」はやぱり魑魅魍魎が巣食う業界で同業者を食らってきた豪胆。そこの一端をこの動画数本で感じました。
YouTubeにおける動画へのコメントも非常にアンチ感が薄く、ここに関しては「認められてる」と思いました。

あえて言います。彼を嫌いな人ほど、真正面からこの動画を見てほしい。
「オタクはすぐに自分語りする」というネットミームの通り変な横逸れをしているところもある動画ですが、その一方、経営論を語るその目は確かに生き馬の目を抜く胆力を感じます。

参考動画(「第一回」のみ引用。続きはYouTubeのチャンネルからご覧ください)

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