めたぽ的、この『完結』漫画がスゴい!

先月に、「めたぽ的、2019年この漫画がスゴい!」という記事をしたためました。
その中で特に今年気に入った漫画を取り上げたんですが、今回は完結漫画について。
これまでいくつも完結まで漫画を見届けてきましたが、その中での自分の中においてのベスト5を取り上げてみます。はっきりいって、そんな尖った選択をしておらず「そんな有名作知ってるよ!」と言われるところがほとんどです。
でも、完結作品は有名になりきったあとだから、しっかりと着地できたもの。ある意味当然の結果だと開き直ってしたためてみました。「続きを読む」からよろしくどうぞ。

 

ONE OUTS / 甲斐谷忍

完結漫画のうちの最高傑作を選択せよと言われたら、私はこれを選びます。
ジャンルはタイトルの通り…野球漫画です。野球漫画か……?
甲斐谷忍という漫画家、知るところであると「LIAR GAME」の大ヒットがひときわ輝いているんですが、そのように、この手の「創作ゲーム」「心理バトル」の描写に定評があります。
ワンナウツも野球漫画でありつつもその本質は「野球のルールや野球規則を最大限活用して野球ではない創作ゲームを行い、活路を見出す」「大敗しそうなゲームを状況を利用して無効試合に持っていく」とか「イカサマボールや手段が発覚しないサイン盗みという、スポーツマンシップに乗っ取らない相手のやり口をロジカルに解明する」という、およそ野球を青春のスポーツと捉えていたら描けないギトギトな漫画です。
申し訳ないんですが、甲斐谷忍作品、「締め」が下手という印象が結構あり、「LIAR GAME」「ウィナーズサークルにようこそ」の締め方、「霊能力者 小田霧響子の嘘」の未完放置等から、そういった悪癖があることは否めません。しかし、このワンナウツは最初から最後まで作品の縦軸を見失うことなく、完結の仕方も名作の域。
伏線の使い方も絶妙で、「一つの編における逆転のための伏線」はもちろん「長期的な流れで作用する伏線(ネタバレとなるので言及しませんが、読み進めると納得するはずです)」の扱い方も見事です。
紛れもなく、創作ゲーム系漫画のなかで最高級だと思います。断じて、野球漫画として捉えてはいけません。

1999年、プレーオフシーズン。長年に渡ってプロ野球チーム「埼京彩珠リカオンズ」に所属する天才打者・児島弘道は、一度も優勝経験がなく、優勝に必要な何かを探すため沖縄で自主トレーニングに励んでした。そこで児島は、賭野球「ワンナウト」で無敗を誇るピッチャーであり、天才勝負師の渡久地東亜と出会う。1度目は完敗したものの、リベンジのワンナウト勝負の末、捨て身で勝利をもぎ取った児島は渡久地にリカオンズ優勝を要求し、彼は敗者としてこれを引き受ける。
万年Bクラスの弱小球団であるリカオンズに入団した渡久地は、オーナーの彩川恒雄に、完全出来高制の年俸契約「ワンナウツ契約」を提示する。球団売却のために黒字幅を大きくしたい彩川は、明らかに投手側に不利な契約を快く引き受ける。しかし、彩川の予想とは裏腹に渡久地は類稀なる勝負感と制球力で、三振の山を築き、億単位の推定年俸を稼いでいく。(wikipediaより引用)

ACMA GAME / メーブ・恵広史

そしてこの流れでもう一つ「創作ゲーム系」を紹介します。私の中でこの路線の最高傑作はライアーゲームではなくこちらと思っています。
ライアーゲームに関していうと、全てのゲームが納得できるレベルでのクオリティを持っていたかと言われれば少し疑問があったこともあるのですが、この作品は終始ゲームの完成度が見事だった。そのうえ、話そのものをどう着地させるかについても申し分なく、しっかりと「完結」させたことに関しての評価も高いです。
特に「五印一当」の、ルールのウィークポイントを扱いつつ二転三転ゲームが動く展開は、この手の作品の中でも最高レベルだと思っています。

織田照朝は、8年前に両親が相次いで他界したことで破綻したグループをわずか3年で再建し、父が残した社員すべてを「家族」として愛し、会長として守っていた。そんなある日、「ゲームの勝者が要求するものを敗者からなんでも奪う」という「アクマゲーム」を発動する「悪魔の鍵」を持つ者が目の前に現れたことで、照朝は「アクマゲーム」に巻き込まれる。そして、「アクマゲーム」で政界を操る謎の組織「グングニル」の存在を知り、その正体に迫る。(wikipediaより引用)

暗殺教室 / 松井優征

「魔人探偵脳噛ネウロ」でエッジの効いた作風で一世風靡した作者の二作目は紛れもなく万人受けする名作でした。
この作品についてはもう、どうこういうことなくご存じの方が多いでしょうが、まさに「計算してヒット作を出せる作家が、緻密に売れ筋を仕上げた結果生まれた高クオリティ漫画」の最たるものだと思っています。
開始数コマで完璧に読者を引き込み、だからといって日和ることなく「魔人探偵脳噛ネウロ」で定着させた濃いファンにも満足させる、いわゆる『邪道系』の極致。
しかしその中でも王道であること、少年漫画であることも決して見失うことなく、殺せんせーという立場からくさいセリフを吐かせつつも決してそれが見え透いてないのは本当に腕の強さを感じました。
殺せんせーの正体編(過去編)から着地については、ジャンプ史に残る見事さだと思ってます。ジャンプ漫画、道中のワクワクさに比べて着地がド下手である印象が強い中、明らかに桁が違うレベルだと当時思っていました。

ある日突然、進学校「椚ヶ丘中学校」の成績・素行不良者を集めた3年E組の元に防衛省の人間と、異形な姿をした謎の生物がやって来た。マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊して常時三日月の状態にしてしまった危険な生物は「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」ことを宣言したうえ、「椚ヶ丘中学校3年E組」の担任教師となることを希望した。(wikipediaより引用)

スパイラル -推理の絆- / 城平京・水野英多

しつこいくらい言及しているんですけれども、私は作家の中ではひときわ城平京が好きです。その城平京、本職は小説家なんですが、漫画原作者としての側面も昨今有名であり、その漫画原作としての処女作がこの作品です。
連載当初はただの凡百な推理漫画であり、1・2巻だけを見れば打ち切り待ったなしな漫画なんですが、そこからハンドルを大きく「変則」に切ってからが怒涛の面白さ。
「論理」という机上の空論による敵の突き崩しをメインにしている作風は現在連載している「虚構推理」にも通じるところはあるのですが、軸としての頑強さはこちらの作品のほうが強いのではと感じています。
静かに、静かに事実と伏線を解きほぐす10巻から完結までの展開は、今再読してもおぞましいものだと思っています。

月臣学園1年生の鳴海歩はある日、校舎の屋上から一人の少女が転落するのを目にする。その事件をきっかけに、歩は同じ学園の先輩である結崎ひよのとともに、「ブレード・チルドレン」と呼ばれる特殊な境遇の少年・少女たちの謎を追うこととなった。その過程で、歩は失踪した兄・鳴海清隆に対する複雑な感情と向き合うことになる。(wikipediaより引用)

うみねこのなく頃に・うみねこのなく頃に解 / 竜騎士07(作画担当複数のため記載略)

この選択については怪訝に思われることを承知で選びました。いわゆる小説原作のコミカライズであり、よくも悪くも「青少年への悪影響」と取り沙汰されるシリーズです。
そして、『読者批判』とも取れる後半の展開に大きく『見限られた』印象もあるのですが、それらをひっくるめてこの原作、そしてコミカライズは名作だと思っています。
あとがきにも記載もあるのですが、コミカライズによって、原作においてはあえてぼかされていた真実やトリックをつまびらかにし、この世界に対する「答え」を原作者によって公開した。
原作公開時には「どうせトリックとか思いついてないからそれらを公開できないでシュレディンガーの箱に押し込んだんだろう」と言われていた批判を真っ向から潰し、コミカライズによって思いの丈を完成させた作品は、賛否あれど私は素晴らしい作品であるという評価を下したいです。
前置きは長かったですが、この作品はクローズドサークルによる探偵モノをベースにしながらかなりひねった作品です。ダンガンロンパ・逆転裁判等、そういう路線を好む方にはがちっと刺さる作品だと思います。ハードルは高いけれども、全8エピソード通しで見ていただきたいです。

時は、1986年10月4日。舞台となるは、大富豪の右代宮(うしろみや)家が領有する伊豆諸島の六軒島。年に一度の親族会議を行う為に、当家の親族達が集結しつつあった。親族達は一見和やかに、久しぶりの再会を楽しむ。
しかし、島で待っているのは「当主死亡後の財産分割問題」という、親族同士に暗雲を呼び込む議題。かつて当主が、島に隠れ住んでいるとされる魔女ベアトリーチェから、資金調達の担保の為に授けられたとされる10トンの金塊を巡って、大人達は長男の横領を疑う。それに対して、彼らの困窮を見透かすかのように、反撃に出る長男。一方で余命の迫った老当主は、自らの命だけでなく、親族郎党・資産の全てを生贄として捧げ、最愛の魔女ベアトリーチェの復活を願っていた。
そして、まるで彼らを閉じ込めるかのように、島は台風によって外部から隔絶され、巨大な「密室」と化してしまう。魔法陣が描かれた殺人現場から、次々と新たな犠牲者が出ていく中、欲望と疑心の渦巻く六軒島に、魔女ベアトリーチェからの予告状が続々と届けられる。
はたして、これらは人間の起こした連続密室殺人なのか、それとも魔女の魔法によるファンタジーなのか。(wikipediaより引用)

いや、他にもあるんですよ!? 「デスノート」「鋼の錬金術師」、最近では「彼方のアストラ」とか本当によかった! でも、一個一個取り上げると本当にきりがないくらいですので、今回はここまでとさせていただきました。
また、場を改めて取り上げて見るかもしれませんね!

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