遊戯王に「リンク召喚」導入! 《大革命》が《終焉のカウントダウン》にならないか、《第六感》が働きました

ふと昨日のツイッタータイムラインに気になる情報が流れてきました。
遊戯王の、大きなルール改正・新召喚方法導入……読みました。大枠を理解しました。
そのうえで、これはまずいのではないだろうかという気持ちが「元経験者」としてありました。
この度の文章はルール改正によるいわゆるカードゲーム的な考察とかは一切しません。伴う「事情」だけを注目して考えていきたいと思います。……が、ある程度遊戯王用語は出てきます。ただ、それら横文字を読み飛ばしても意図は伝わる文章となってはいるので、あまり気にせずお読み下さい。

 


平成29年2月17日 悪夢の金曜日

まず、事実として発生したのがエクストラモンスターの居場所が大きく限られること。そりゃそうですよね、出すゾーンがほとんど消滅したんですから。
その結果、何が起きたかというと……。

(ツイッター検索「遊戯王 買い取り」をしました。他にも当然、無数の店がこのような感じになっています)

自明でした。これまで15枚という枠をフルに使って、時に「ソリティア(一人遊び)」と揶揄されるようなギミックをフル活用して、モンスターを一斉展開していたゲームが、突然「基本的に1体しか出せなくなる」ってなったのですから。
今まで複数展開ができるからこそ、メインデッキと違って融合・シンクロ・エクシーズは「選べる」からこそ強く、その値段設定がされていたのに、その前提をひっくり返すとなると、次のスターターデッキの発売や新パックの動向(リンクモンスターをどのように扱うか)を見てからでないと、とても値段なんて付けられようがありません。

「札束のルール」が変わってしまう

語弊を恐れずに言うと、遊戯王に限らず全てのカードゲームは「お金で殴り合うゲーム」なんです。かけたお金の額が基本的には強さに直結します。
もちろん、かけてからの鍛錬によりプレイヤーのスキルは上積みされはしますが、前提条件として「殴るためのお金」がいります。
それが、今回のルール改正。何が起きたかをリアル経済で例えると「一回の買い物ではこれまでの紙幣は一枚しか使えないようにします」「特別に複数使える紙幣を導入します」と言われるのと同義なんですよね。それが前提となると、市場に出回るべきお金の総量を当然いじらざるをえなく、実質的なデノミ導入となります。でも、どれ位いじればいいかなんて、机上じゃ想定がつかない部分が多いでしょう。

デノミネーション(Denomination)
通貨の呼称の変更、または通貨単位を変更すること。英語での元の意味は「額面金額・単位」。急激なインフレによって通貨単位が大きくなりすぎ、計算、記帳、支払いなどが煩雑になるのを避けるため、100分の1や1000分の1に切り下げること。
(コトバンクより引用)

壊れてしまった信頼関係

コナミ(版権)とカードショップ(シングルカード取扱)の関係は、EUとその加盟国みたいなようなものだと思っています。
それが、なんの前触れもなくユーロをデノミするよとか言われると大混乱が起きるのは自明の理でしょう。はっきりいって、過去の禁止カード制定とは比べ物にはなりません。
おそらく結果的にはリンクモンスターが発生し、新たに注目されるカードがでてきて、市場はなだらかに平静化するのだと思います。長期的に見れば、一瞬の騒動になるのかもしれないでしょう。
ただし怖いのが、リンクモンスター出現時の市場整理のインパクトが、今回の買い取り一時停止のインパクトを超えられず、ショップ幹部が「遊戯王シングルカードの取り扱いから撤退する」という判断を取らざるをなってしまった場合……。
カードゲームの盛衰はやはり、「ショップにあること」のイメージが強いので、万が一撤退が続くことになったら、外野の印象は悪くなるでしょう。
たとえ、そのダメージを超えられても、「一度こういうことを行った」というしこりはきっと、いつまでもいつまでも残ることとなるでしょう……。

コナミが「筋を通さない」企業だったのは、今に始まったことではありません

よくよく考えると、遊戯王のアニメ「ARC-V」がこれまでのシリーズを総決算して、各エクストラデッキのモンスターに着目した「編」構成になっていたのは、この布石だったのでしょうね。
言い方は汚いですが、各エクストラモンスターという「資源」を商売的に「絞り尽くして」、リンクモンスターに行くというための。
大本としての商売的には楽しい正しい(編集注:致命的な誤字をしていました。申し訳ございません 29.2.18)のですが、このやり方は二次以下販売業者への敬意が全くない。筋が通っていないと思います。
カードゲームショップは商売敵でもなく、ハイエナでもない。大会を通じてユーザーの交流を調整し、その時時の注目カードをピックアップしマーケティングする、「好意的同業者」です。
そこに対しての取り扱いが正当ではなく、遠くない未来に、このしっぺ返しは遠からずあると思います。

思えば、コナミは昔からそういう企業でした……。遊戯王サイト「めたつぼ」で、その趣旨の文章を執筆したこともあるので、合わせて御覧ください。

コナミがゲームを切り離す未来 遊戯王も例外ではありません?」(元記事2015.8.8執筆、当サイトへの移管2017.2.19)

「ソリティア(一人遊び)」は解消されたけど、売り方が「ソリティア(独善的)」だと思います

ゲームとしては確かに、各種の問題を解消できたこともあり、いいバランスをもたらそうとしている努力が見えます。
ただしその結果、市場が続くかという点においては上記のとおりであり、混迷を極めています。
当然開発部もその程度の混乱は予想しているはずであり、結果、この判断をしたものだと信じています。信じてます……してるよね? マーケット分析、当然にしてますよね?

このやり方をするなら、リスクヘッジとして「これまでのゲーム性」をマイナールールとしてでも、残しておくことが必要だった気がしないでもなりません。(MTGのモダンやエクステンデッド、ハースストーンのワイルド、デュエルマスターズのエピソード戦等)
いきなりマスタールールという本筋をこれだけにして、逃げ筋を残さないのは危険な賭けと言わざるを得ません。「退路を断って、前に進む」という解釈もできますが、それでも疑念はつきまといます。アプリ「デュエルリンクス」がそのリスクヘッジとも考えられますが……。

今回の結果、「良質なゲームになったけど、商売が成立しなくなった」という結果にならないことを切に願っています。
なまじ、関わってきた期間が長く、この「めたぽ」という名前もこのゲームが派生なので、気持ちは皮肉ではありません。未来を注視、いたします。

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