【140 OVER TWEET】「アクタージュ」「ランウェイで笑って」……ジョブコミックの面白さは『大器晩成』にある

私は割と昔から「漫画読み」なんですが、その中での自分の期待の閾値をここのところ急激に上回っている作品があります。
それがタイトルにもある「アクタージュ(週刊少年ジャンプ)と「ランウェイで笑って(週刊少年マガジン)」。どちらもいわゆる「職業」を舞台としたリアリティに迫る漫画です。
もっというと「アクタージュ」は『俳優』、「ランウェイで笑って」は『服飾デザイナー』と『モデル』という、世間的にいわゆる”華のある”職業です。
この記事をご覧になってる方にもぜひ知ってほしい漫画であることから、まずはご紹介から。

アクタージュ

女優を目指す女子高生・夜凪は有名芸能事務所スターズのオーディションで天才的な芝居をするも不合格。それは彼女の危険な演技法に理由があった。しかし、夜凪の才能に魅せられた映画監督・黒山が役者の世界に誘う!!

ランウェイで笑って

身長は、158cmから伸びなかった・・・。
藤戸千雪の夢は「パリ・コレ」モデル。モデルとして致命的な低身長ゆえに、周囲は「諦めろ」と言うが、千雪は折れない。そんなとき、千雪はクラスの貧乏男子・都村育人の諦めきれない夢「ファッションデザイナー」を「無理でしょ」と切ってしまい・・・!? 「叶わない」宣告をされても、それでも一途に夢を追って走る2人の物語。

※それぞれ公式より引用

率直に言うと、この2作とも、私は最初の頃は強い興味を持っていたとはいえません。特にアクタージュにいたっては一度中編に入るタイミング(デスアイランド編突入前)で読むのを辞めたという体たらくだったのですが、たまたま本誌で見返したデスアイランド編終盤の鬼気迫る表現とキャラクターに「おおお!?」となり、コミックス派として通読したところ、完全にハマってしまいました。第22話「ありがとう」、百城千世子が絞り出した一言と感情がぐちゃ交ぜになった横顔に筆致を感じずに入られません。
ランウェイで笑っては当初から読んではいたものの、他の人気作に比べてお世辞にも「売れ筋である」という意味での花形ではなかったことから、楽しみとか楽しみではないとかでもないフラットな気持ちで淡々と読んでいた程度だったのですが……6巻の怒涛の展開で一気に心打たれました。第49話「まるで台風」から第50話「今日から君は」に至って、キャラクターの思惑・意地・能力・関係が絡み合い貫かれた展開。作者猪谷言ノ葉が6巻の帯で「初めて無理を言って、いつもより多く収録してもらいました! どうしてもその話まで見てほしかった…!」と言うほどの巻末ヒキであり、コミックス派としての私も


と、感情を吐露してしまいました。

2つに共通するところが、「1シーンで全てを持っていく」強烈なパワーがあったこと。
誤解を招くので補足をすると、世にいう名作ヒット作にそういうものが無いわけではありません。むしろ名作らは常時そういったパワーを放っているからこそ、そこからさらなる先ターニングポイントが起きた際にパワーを感じても、その「差」を感じづらいのです。
アクタージュやランウェイで笑っては人物群像劇であるからこそ、まずは人物の掘り下げ・性格の描写を積み重ねないといけない。愚直に、地道に、的確に。それでいて読者に展開を悟られるような掘り下げ方ではいけない。シビアで、デリケートな仕事だと思うんですよ。ためて、ためて、ぶっ放す。だからこそ読み手に伝わる一撃の重みが半端なかった。
例えるならば私の中で暗殺教室やデスノートといった作品が「常時80点くらいのテンションで連載し、ターニングポイントで98点をぶちかます作品」だったとするなら、アクタージュやランウェイで笑っては「常時は70点くらいのテンションで連載して、ターニングポイントで99点を取りに来た作品」と感じたわけです。総合力はいわゆるヒット作の方が評価が高くなってしまう、それは仕方ない。でも、要所のパワーで「記録より記憶に残る」意識取りについては、クリエイターの意地を感じるなあと思うことしきりでした。
本当は、このコマが!この展開が!刺さったんだよ!と熱弁したいんですが、これらの感情はぜひとも皆さんにはネタバレを取り入れず読んでほしいからこそ、そういう引用はいたしません。

そして、語りたいという気持ちと、長文記事というにははばかられる程度の文字量だったからこそ、”140 OVER TWEET”のくくりで文字起こしをいたしました。今年の推し作品として、ゴリ押しをさせていただきます!

ヘッダーバナーを更新いたしました(2018年秋期)

ダレムくんご提供の、当サイトヘッダーバナーを更新いたしました。
スクエニの新規IPたるRPGで、じわじわとその評判が高まっている作品、オクトパストラベラーよりトレサとサイラスを起用いたしました。
記事化はまだしていませんが、往年のスーファミ時代の「熱」を感じるスクウェア(スクエニではなく)の底力を感じる作品でした。
グラフィック・キャラ・音楽にスキのない作品です!

今季ヘッダーバナー

池っち店長の「お店の作り方動画」は驚くべき業界への功績だ

池っち店長。本名「池田芳正」。カードゲーム業界において功罪両面で有名な人物です。
当ブログにおいても複数回取り上げており、基本的には私は、彼がやっていたことについて「ちょっとそれは違うのでは!?」と反論の立場で意見をしていたスタンスです。

しかし、つい先日からYouTubeにおいて展開されている「お店の作り方動画」。これはハッキリ言ってすごかった。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、にならないように、池っち店長というパーソナル(個人)でなく、その「行為」についての評価を考えるように意識していけば、この動画は非常に素晴らしいものであると感じました。
どういう動画なのか、どういった観点で良い評価を下されるべきなのか、そのあたりを記事にしたいと思います。

 

続きを読む

ナナマルサンバツへのラブをあらためて語る

ナナマルサンバツという漫画があります。
競技クイズを舞台とした漫画で、月刊ヤングエース掲載。年末に掲載している記事「めたぽ的、この漫画がすごい!」においても、毎年プッシュしております。連載漫画内においては、諸手でオススメしたい漫画です。
でも、どちらかといえばあまり知名度が高い漫画とはいえません……アニメ化もしたんですが、事情によりあまり高いクオリティではなく、世間的にバズるまではいきませんでした……。

だからこそ、ファンがおすすめポイントを推していかなければなりません!
段階を踏んで、この漫画の面白さを微細に紹介をしていきたいと思います。

 

続きを読む

ドラゴンクエストライバルズが三番手に甘んじている理由

2つ連続ドラクエライバルズ絡みの記事を書きます。
前回記事においては素直に称賛したいカードについて触れたのですが、今回は引いて売上観点から。
厳しいようですがドラクエライバルズ。DTCG界隈ではハースストーンとシャドウバースと比べれば後塵を拝していると言わざるをえません。

あくまでこれは2016年のデータであり、これはドラクエライバルズのリリース前であることから参考程度にしかならないですが、現在のApp売り上げランキング上シャドウバースに大きく差をつけられていました。もっとも、ハースストーンの順位が実はドラクエライバルズより下だったのですが、ハースストーンは他の国の市場が強いことから、ドラクエライバルズの仮想ライバル(トートロジーじゃないよ)は、日本市場単独で戦うシャドウバースでしょう。
言っちゃなんですが、ドラクエライバルズは非常に面白いゲームなのに魅力を活用しきれてない。一弾発売時点から盤面設置を非常に意識させる奥深さがあり、二弾のテンション意識、三弾の地形ムーブと、どんどん深みを増してて、はっきり言って歯がゆい。
しかし、ハースストーンプレイヤーとしては、こうなってしまう「理由」をなんとなく感じ取っています。続きから、語ります。

 

続きを読む