池っち店長のメディクリ信仰に反証を! 「遊戯王が1位でなくなる可能性の高さ」に物申す!

かつて、当サイト……というより「めたつぼ」の方で執筆した記事にかなり大きなバズを受けたものがありました。それが、

こちらの記事であり、池田芳正氏(以下、「池っち店長」といいます。)がカードゲーム勢力図においてメディアクリエイト(ゲーム関係におけるコンサルティング会社であり、売上等のデータ提供もしています)における販売データを基に遊戯王の勢力が弱まっていることについてツイートをしていることに対し、私がコナミの決算開示資料を基に反証を試みた記事です。
滅茶苦茶お硬い論調で、経理関係用語を振り回していたのにかなり大きな支持を頂いたのが嬉しく、最近でもカードゲームショップのツイッターに取り上げていただいていました(ありがとうございます)。

さて、あれから6年が経っていたのですが、今年8月頃に、またもや「火種」が経っていた模様です。
池っち店長の考え自体は、私個人としては全てに反論するようなつもりはないのですが(この頃はまっすぐに「なるほど!」というツイートも拝見してます)、メディアクリエイトを絡めたデータの取り上げ方だけは苦言を呈さざるをえない。
以下、続きから。ちょっと怒りの論調です。

 

数字の取り上げ方がミスディレクションすぎるのでは? 印象操作すら感じます


他にも色々検証したいところはあるのですが、まずはこの考え方に一石を投じたいと思います。
確かに昨今の遊戯王のルールの抜本変更については、かなりの劇薬であり、

でも述べた通り、ショップに対する筋の通らない裏切りが遠くない未来に数字となって現れる可能性があることは私も考えており、実際にその未来が結実していることについてはなんら反証する余地はありません。

また、私は上記事においてデュエルリンクスという両輪を用いて遊戯王を運営していく可能性、場合によればデュエルリンクスがメイン市場になるであろう可能性について述べていました。

ここで、察しのいい方はおわかりかもしれません。池っち店長は、一連の売上比較に際し、アプリ市場のことを全く考慮していないのです。
一連の考察に関し、前回同様「メディアクリエイト」のデータのみで完結をしているのです。
カードゲームの黎明期であればともかく、この時勢でその帰結は無理があるでしょう! アプリですらフレンド対戦ができるのですから、「紙の売上が半減してるから遊戯王の時代は終わった!」とはとても言えた話ではないと思います。
実際に、コナミの決算短信資料を確認する限りにおいて、平成30年第1四半期(平成30年4〜6月)のデジタルエンタテイメント事業売上は前年同期比33.5%増、利益も37.8%増しており、理想的な利益体質改善がされていると考えます。
もっとも、どのコンテンツが利益に貢献しているかはわかりません。確実なのは紙の遊戯王の利益影響は少なくなり、デュエルリンクスの貢献率が上がっていることです。(展開地域の増加と、また、利益率の改善は流通在庫を圧迫しないデジタルデータの支配率の増加の影響と考えられるため)
※なお、決算短信の公開は7月末であり、当該ツイートが8月であることを考えれば、事実関係を知らなかったという反証は難しいと思います。単純に、考慮をしていないだけである、と考えています。

(デジタルエンタテインメント事業)
モバイルゲームでは、「ウイニングイレブン 2017」(海外名「PES 2017 -PRO EVOLUTION SOCCER-」)を約150の国と地域で、また「遊戯王デュエルリンクス」を韓国で配信開始し、好調に推移しております。その他国内市場では、 「実況パワフルプロ野球」や「プロ野球スピリッツA」をはじめとした各タイトルも引き続きご好評をいただいており ます。また、グローバル市場向けタイトルとして、「ウイニングイレブン クラブマネージャー」(海外名「PES CLUB MANAGER」)や「StarWarsTM:Force Collection(スター・ウォーズ フォース コレクション)」などが引き続き堅調に 推移いたしました。
カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」を引き続きグローバルに展開いたしました。8月に開 催される世界大会に向けた予選が開始され、また、TVアニメ新シリーズに登場する新たなルールに対応したカードをリリースしたほか、モバイルゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」のグローバル配信により、コンテンツとしての盛り上がりの中で順調に推移いたしました。
家庭用ゲームでは、「スーパーボンバーマン R」(海外名「Super Bomberman R」)や「ウイニングイレブン 2017」 (海外名「PRO EVOLUTION SOCCER 2017」)、「実況パワフルプロ野球2016」をはじめとした各タイトルが引き続き堅 調に推移いたしました。また、8月から全国各地で開催されるeスポーツ大会「パワプロチャンピオンシップス2017」 に対応したダウンロード専用ソフト「実況パワフルプロ野球 チャンピオンシップ2017」を5月より配信開始し、多く のお客様よりご好評をいただいております。
以上の結果、当事業における当第1四半期連結累計期間の売上高は289億1千4百万円(前年同期比33.5%増)となり、セグメント利益は104億4千9百万円(前年同期比37.8%増)となりました。
(コナミホールディングス株式会社 平成30年第1四半期決算短信より引用)

あのマジック・ザ・ギャザリングですら、デジタル開発を無視できない時代なのだから

マジック・ザ・ギャザリングが新作デジタルゲームを開発するという一報がありました。これは現在も運営しているMagic Onlineという「アナログカードゲームをPCを通じて楽しむ趣旨」とは別件で、いわゆるハースストーンやシャドウバースのような「デジタルを活かしたゴージャスな演出に注力した、マジック・ザ・ギャザリングのオンライン対戦ゲーム」になろうものと考えられます。(参考:「MAGIC DIGITAL NEXT」についての更新
かようにそのような時代であるからこそ、デジタルを無視して勢力図を語るのは片手落ちと私は考えています。「店への貢献度はどうあれ、遊戯王のコナミへの貢献度はむしろ増加している」のが事実なのですから。

コナミは本当にドライです 商売上は「当たってる」

20年愛されたコンテンツの扱い方としてはかなり劇薬的な運営だと思うのですが、紙を試金石にしてデュエルリンクスのウエイトを上げている現在の方向性は、事実正解な模様なんですよね。数字がそれを物語っている。
そして、「紙の世界」で戦い続けている池っち店長がそこに警鐘を慣らし、勢力図の下克上が起きうる可能性に触れること自体はやむを得ないと思っています。
ただ、外野から見ればそれは、業界人特有のバイアスがかかっていると考えざるをえません。他のコンテンツをひっくるめたマクロな勢力図では、遊戯王は揺るがない状況は続いています。
仮に今後継続的に紙の遊戯王が2位に転落したとしても、コナミとしては「デュエルリンクスにウエイトを傾ける格好の大義名分を得た」とすら考え、紙のリリース間隔を広げ、デュエルリンクスに注力する可能性があるのではとすら考えています。

確かに、マジック・ザ・ギャザリングや遊戯王が猛威を振っていたゼロ年代はカードゲームは「原価率が低く、一撃当たれば強烈に利益に貢献するホビー市場」として有名でした。ただ、そのコピーはもはやソーシャルゲーム市場に映っているのが事実であり、その時勢で「一撃を当てた」会社がいくつも株価のテンバガー(株価10倍)を成し遂げています。コナミも遅かれながら、遊戯王にそこを搦めて参上してきた、巨大な新人でした。
幻影を求め、遊戯王が紙市場において油断してるからと踏み潰しにいっても、そこはもうマウントをとっても優位性のない市場になっているかもしれません。その頃には、遊戯王はソーシャルカードゲーム市場で先んじているかもしれない。

他のゲームがその事実をどう考えているかは、経営サイドの今後の狙いを見ていけばおのずと見えてくるでしょう。
紙の遊戯王が2位に落ちた場合に、そこから向こう1年の計画が非常に興味深いです。でも私は、少なくとも、「全てをひっくるめた遊戯王は、2位に落ちてこない」という考えを、ここに残しておこうと思います。
見ている皆さんも考えは色々あろうかと思います。ツイッターや記事返信で、ご意見よせてくれたら嬉しいです。これはこれで、私も何かしらのバイアスがかかっていると思っていますので!

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